老後の住まいで絶対押さえるべきポイント! - 「持ち家or賃貸」「戸建てorマンション」で考える

人生100年時代の到来により、老後の住まいに関しても従来からの常識にとらわれことなく、考え方を変える必要があります。

そこで今回は、長い老後を見据えて押さえておきたい点を、持ち家と賃貸、さらに戸建てとマンションに分けて、それぞれ述べていきたいと思います。

持ち家の場合を考える

持ち家が戸建ての場合

まず、認識しなければいけないのは、建て替えや住み替えといった大きなイベントが2回以上必要になる可能性もあるということです。

従来であれば「新築で家を建てたら、30年後くらいに建て替えが必要になるかな」といった認識だったかもしれません。

しかし、人生100年時代だと、30歳で家を建てたとして、30年後の60歳で1回目の建て替え、さらに30年後の90歳で2回目の建て替えが必要になるケースも十分ありえます。

もちろん、それぞれ節目のタイミングで別の住宅に住み替えるという選択肢もありますが、いずれにせよ大きな支出が増えることを想定して、資金面を含めて計画的に準備する必要があります。

戸建ての場合、修繕費用も自分で考えて準備しなければいけません。

なお、間取りを見直す、ダウンサイジング(減築)を図る、足腰が弱るといったことを想定して、手すりやスロープを設ける等の改築も検討することになる可能性があります。

最近では、3階建ての戸建てが増えていることもあり、自宅にエレベーターを設置するケースも多いようです。

持ち家がマンションの場合

「老後は、住み慣れた今のマンションにそのまま住み続ければ問題ないよ」
「子供も独立しているし、 定年後には夫婦2人で暮らすのに、小さめのマンションを買いたいな」

そのように考えている人も多いかもしれません。

しかしながら、マンションを持ち家とする場合も、長期的な視点で考えることが必須です。

分譲マンションの場合、毎月決められた修繕費・管理費を拠出していくことになりますが、基本的にそれらの費用は値上げされていく可能性が高い(というより、ほぼ確実)と考えた方がよいでしょう。

マンションの大規模修繕工事が必要となる間隔も、1回目は築12~14年ほどだったのが、回数を重ねるごとに短くなっていくことが一般的で、一方必要な修繕の規模も大きくなっていきます。

これは、必要となる費用が大きくなることを意味しますので、積み立てられた修繕費だけでは不足してしまい、値上げや臨時徴収が必要となるケースも出てくるでしょう。

そのような重要な意思決定には、住民の総会による決議が必要と規程されていることがほとんどです。費用が大きくなると、住民の意見がまとまらない、払えない住民が出るといった事態が起こることも容易に想像できます。そうした状況に自分自身が置かれることは、大きな不安とストレスのもとになりかねません。

もしそのようなタイミングで管理組合の役員(輪番制で、例外は認められないことも多い) になってしまうと、さらに大変です。老齢になってからそのような任を負うことになれば、なおさらその負担が懸念されます。

さらにマンション全体の建て替えが必要となる場合、その費用はもちろん、 意思決定に膨大なエネルギーが必要となり、その不安やストレスはいっそう膨らむことになりかねません。

ついては、マンション購入にあたっては、建て替えや大規模修繕、さらには住み替えも視野に入れて、以下の点も考慮しておくべきでしょう。

  • 管理体制や修繕積立金制度が適切なマンションか
  • 資産価値が落ちにくい物件か(駅、病院、保育所・学校が近いなど )

 

賃貸の場合を考える

賃貸住宅の場合、状況に合わせて容易に住み替えができることが最大のメリットと言えます。

ただし、持ち家と比較すると長期的にみてトータルの費用が高くなるケースもある(完全にケースバイケースですが)、自分の判断では小規模なリフォームもできない、高齢になると借りることが難しい場合もある、といった留意点もあります。

 

老後の住宅に関して留意すべきこと

最近の社会情勢やトレンドを受けて、以下のような点も検討のポイントとなります。

定年後の住宅ローン返済はできるだけ避ける

率直に言って、定年後もローン返済が続く前提となっているのはかなりリスクが高いと言えます。

これから住宅ローンを組む人は、遅くとも65歳までに完済できるプランとすることをおすすめします。もしそのような返済計画がどうしても無理ということであれば、残念ながら身の丈に合わない物件であると考えた方がよいでしょう。

すでに住宅購入済でローン返済中の場合は、できればローンの繰上げ返済を検討したいところですが、 手元の資金(流動資金)が少なくなることには注意が必要です。
返済により生活が苦しくなって、生活費などのために高い金利で新たに借り入れをすることになったら元も子もありません。

退職金で一括返済とする場合も、その後の老後資金が乏しくなってしまいます。そもそも、退職金が当初想定してたよりも少ない額で、ローン返済に窮してしまうケースも多いのです。

火災保険・地震保険でリスクにしっかり備えておく

火事や自然災害で自宅が被災してしまうリスクは常にあります。

近年のニュースで多数報じられる、大型台風の水害や地震による家の倒壊、損壊も決して他人ごとではありません。

特に老後の生活に入ってからの被災は、再建がとても難しくなってしまう懸念があります。

そんなリスクに備えて、火災保険、地震保険に加入しておくことがおすすめです。

火災保険に加入することで、火事だけでなく、風害、水害を受けた場合にも補償を受けることができますので、台風による被災から自宅を修理・再建するのに役立ちます。また、自宅が盗難に遭った場合の被害も補償してくれます。

ただし、地震を原因とした被災(火災や津波によるもの含む)は、火災保険では補償されないことには注意が必要です。

地震による被害に備えるためには、火災保険に加えて、地震保険にも加入する必要があります。

詳しくは以下の記事でも説明していますので、チェックしてみてください。

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火災保険、地震保険は必要?-老後に向けておすすめしたい備えとは?



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老後生活におけるダウンサイジングを意識する

老後生活では、不要なものや利用価値の低いものを処分することも、支出や手間を減らすのに有効です。

戸建ての場合は ダウンサイジング(減築)を図ることで、固定資産税が安くなるメリットがあります。

都心や町中に住まいがあり、公共交通機関やタクシーが利用できる場合には車を手放すことも選択肢の一つになるかもしれません。その場合は、自動車税や車検費用、自動車保険料がかからなくなります。

在宅ワークがしやすい間取りにする

2020年の東京オリンピック開催を控えて、在宅ワーク(テレワーク)を導入・推奨する企業が一気に増えると予想されます。
職種にもよりますが、在宅ワークができると通勤時間の削減や疲労の緩和などの効果が期待でき、 現役時代だけでなく、老後に仕事をする場合を考えても、メリット大と言えます。

私も現在、週1日在宅勤務を行っており、上記メリットを享受できているなと感じます。
その際、在宅ワークで大切だと感じるのは、業務に集中できる環境作りです。

可能であれば、家族から必要以上に話しかけられたり、集中力を乱されないように、せまくても完全な個室スペースを確保できるのが理想です。

我が家には3畳ほどの書斎があり、引き戸で完全に閉め切ることが可能であり、いつもそこでテレワークを行っています。そのおかげで集中できるのはもちろん、電話会議やテレビ会議中も、学校から帰ってきた子供の声や生活音が同僚に聞かれてしまうといった心配もありません。

最近は、在宅ワークを想定した間取りの分譲マンションも増えているようです。専用のスペースがない場合も、独立した子供の勉強部屋を使う、クローゼットや物置スペースを再利用するといった工夫も考えてみるとよいかもしれません。

 

*我が家で実際に導入した、おすすめの住宅設備・装備についてはこちらをどうぞ。

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まとめ – 老後の住宅も人それぞれだが、資金などのプランは重要

経済状況(資金状況)、価値観、ライフスタイルなどは人それぞれですから、万人に理想的な住宅というものはありません。

ただ、「事前にこのことを知っていれば別の選択をしたのに…」という悔しい思いはできるだけしないようにしたいものです。本記事では、見落とされがちだけど大切な点を紹介しました。

私自身、結婚してから
賃貸マンション → 分譲マンション(中古)→ 戸建て
と住まいを変えてきました。

それぞれ良いところがありますが、あまり周囲を気にせず、一番自分の思う通りに暮らせるのは現在の戸建てだと感じています。
(あくまで私の個人的な感想です)

ただ、定年を迎えた老後にはまた心境の変化があるかもしれません。

住宅を考える場合に限りませんが、人生において想定外の大きな出費は発生すると心得ておくべきです。ついては、住宅購入にあたってもギリギリの返済プランを立てるべきではありません。

お金について、不意の出費というのはいくらでもありますが、不意の収入というのはほとんどありません。基本的に想定外の出費は常に発生すると心得ておくべきなのです。

 

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