火災保険、地震保険は必要?-老後に向けておすすめしたい備えとは?

人生のリスクは色々ありますが、特に怖いと感じるのは、影響度の大きさに加えて、予測や回避が全くできないものに対してではないでしょうか。

その意味では、近年の地震や台風などの自然災害による被災の恐ろしさをあらためて感じた人も多いでしょう。

特に老後を迎えた人々の自宅が被災して、途方に暮れるシーンなどがニュースで報道されるのをみると、本当に気の毒で胸が痛みます。

 

「地震や台風、水害などの自然災害はやはりこわいな…何にかできる対策はないかな」

そう考えた人も多いはずですが、残念ながら、自宅を被災から100%避けるようにすることはできません。

また、火災も自分の努力ではどうしても回避できない場合があります。回避が困難となると、万一被災したとしても、その後に何とかリカバリーできるように準備しておくしかなさそうです。

では、具体的にどのような準備をすればよいでしょうか…?

 

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【まず結論】火災保険・地震保険への加入がおすすめ - 老後を考えるとなおさら

先に述べた通り、自分がどんなに努力しても被災を回避できないケースがあります。一度大きな被害を受けると、生活そのものが脅かされる事態にもなりかねません。

特に、気力も体力も衰える老後になってから被災し、資金がなくて生活を再建できないままとなってしまえば、その影響は計り知れず、まさに命にかかわる事態になりかねません。

では、万一自宅が被災して損壊したとしても、その後に何とか再建できるようにするのはどうすればよいでしょう?

 

私は保険会社の社員として(だけ)ではなく、FPの立場としても、持ち家がある人には火災保険、さらに地震保険に加入しておくことを強くおすすめします。

賃貸アパートやマンションの場合、オーナーがすでに火災保険や地震保険を契約している場合が一般的ですが、その場合も自分で家財保険などに入っておくことがおすすめです。

適切な損害損害保険に加入することで、火災、地震、風災、落雷、水害よる被害を補償してもらうことができます。

では、以下に、火災保険や地震保険について詳細を解説していきます。

 

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火災保険は火災以外に〇〇も補償してくれる!?

火災保険とは、火災に加えて、風災、落雷、水害、盗難などで被害を受けた場合も補償してくれる保険です。

つまり、火事だけでなく、「台風で屋根がとばされた」「落雷で家が損壊した」「河川の氾濫で家が浸水した」といった場合にも保険金が支払われます。

昨今の大型台風による被害のことを考えると、とても心強いですよね。

さらに、盗難なども補償してくれるので、「泥棒に現金や貴重品を盗まれた」という場合にもカバーしてもらえます。

その補償の範囲は基本的に「自宅」で、さらに「建物」と「家財」に分けることができます。

このように、火事等で被害を受けたときに支払われる保険金を、建物の再建・修理や、家財道具を買い直すために活用して、生活再建に役立てることができます。

 

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火災保険なのに火災の被害を補償してくれない!? こんな時には地震保険も必要

実は、火災保険に加入していても、火災に起因する被害をすべて補償してもらえるわけではありません。

例えば、以下のようなケースです。

①地震が原因で起きた火災の被害は補償されない

②火事により、ケガをしたり、死亡した場合は補償されない


①について、通常の火災保険では、地震により発生した火災による損害は保障してもらえません。

「火災で被害を受けたのに、火災保険で補償してくれないなんて、おかしいのでは!?」

そう感じる人もいるでしょう。

しかしながら、約款にも明記されており、契約締結イコールその内容に同意したことになります。

これは、地震によって発生する火災は広範囲にわたることも多く、通常の火災とは別に扱わないと、保険会社では適正な保険料設定ができないためです。通常の火災と分け、地震保険として別に保険料を算定しているわけです。

そこで、地震による火災の被害を補償してもらうには、地震保険を付加する必要があります。

地震保険は単独で加入することができず、火災保険に付加する必要があります。

なお、噴火や津波を原因とする損害も、火災保険ではカバーされず、地震保険で備える必要があることにも留意してください。

 

地震保険への加入は必須⁉ まだ理解が十分でない現状とは

地震の被害が続く近年では、地震保険への関心が高まっており、加入率も上昇している状況ですが、まだその意義の理解は十分進んでいるとは言えません。

「保険料が高い」と感じて、なかなか地震保険への加入に踏み切れない人がいるかもしれませんが、実は地震保険料に損害保険会社の利益は上乗せされておらず、国と協力して赤字にならないギリギリの保険料に抑えられているのが実情なのです。

従って、保険料が高いということは、それだけ地震で被災するリスクが高いとみなされているという意味でもあります。

いざという時の生活再建を考える時、ほとんどの人にとって地震保険への加入は必須と言えるのではないでしょうか。

 

隣家のもらい火で自宅が被害を受けても、賠償してもらえない!?

また、ここで絶対に知っておいてほしいことがあります。

それは、もし隣家や近所からのもらい火で自宅が被害を受けてしまったとしても、出火元の家に賠償を求めることができないということです。

日本には失火責任法」という法律があり、たとえ隣家などに火災の被害が及んでも、重大な過失がない限り、出火元の責任は問われないことになっているのです。

例えば隣の家が火災を起こし、延焼によってあなたの自宅が焼けてしまったとしても、基本的に隣家に賠償を求めることはできないということなのです。
つまり、自分に全く責任がない火災だったとしても、自分自身で家を再建しなければならないということになります。

「他人が起こした火災なのに、弁償してもらえないとはどういうことだ…!!」

…そのように理不尽に感じる気持ちはよく分かります。でも、それが法律なのです。

もらい火はどんな気を付けても100%防ぐことはできませんよね。

私の自宅および周辺の家は全てオール電化住宅のため、火災が発生するリスクはかなり低いと思われますが、それでも絶対安心という訳ではありません。

誕生日ケーキやクリスマスケースに点火するためのライター、タバコ(我が家に喫煙者はいませんが、人通りが多いので歩行者によるポイ捨ては怖いです…)、アイロン、電化製品の漏電など、色々なものが火事の原因になり得ると思うと、気になって仕方がなくなります…。

 

老後に向けて-火災、地震、水害、風害…さまざまなリスクに保険で備えたい

老後に住む場所を失うリスクは恐ろしいものです。

全壊、損壊した自宅を国や自治体が無償で立て直してくれることはありませんので、自身での備えが必要です。

個人的には、火災保険に加えて、地震保険の付加をぜひおすすめしたいところです。

定年後に住宅ローンがまだ残るという人も多いと思いますが、ローンがある状態で、万一被災してしまうと大変な苦境に陥ってしまいます。

最悪、住めなくなった住宅のためにローンを払い続けるといったことにもなりかねません。

また、被災により収入が途絶えてしまう場合に、住宅ローンの支払いが困難になるという可能性もあります。

「今は住宅ローンの返済もあるし、さらに高い保険料を払うのは厳しい…」ということも人も多いでしょうが、生活の基盤である住宅にはしっかりと保険をかけておくことが望ましいと言えます。

これから住宅を購入する人は、住宅ローン返済計画だけでなく、火災保険、地震保険の保険料支払のこともぜひ考慮してください。

老後の住まいで絶対押さえるべきポイント! - 「持ち家or賃貸」「戸建てorマンション」で考える」でも述べた通り、目いっぱいの返済計画を立てることはおすすめできません。

長期にわたるほど、該当期間にリスクに見舞われる可能性が大きくなっていくことを忘れないでください。

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私自身の例 - 大事な自宅のために地震保険もしっかり付加

私自身の例をお話ししましょう。

15年ほど前、中古マンションを購入して住み始めた時、最初は火災保険しか入っていませんでした。

ただ、これほど多くの自然災害が続くのを見て大いに心配になり、5年後に最初の更新期を迎えた時に地震保険も付加することにしました。

さらに4年前に一戸建てを新築したときに、地震保険付きであらためて火災保険に加入しました。

駅近物件で人通りがとても多く、タバコのポイ捨てによる火災などとても心配なので、家財保険もしっかり付加しています。

やはり、せっかくの新築した一戸建てを大事にしたい気持ちがあり、万一被災した場合にも何とか再建できるように備えておきたいとの思いが強かったためです。

 

竜巻、河川の氾濫 - 今までの常識が通用しない自然災害

私が住む埼玉県でも、これまで経験したことがない災害が近年発生しています。


何年か前、埼玉県内で竜巻が発生し、大きな被害をもたらしました。竜巻なんて、どうにも避けようがないですよね…

台風と同様、風害に当たりますが、万一竜巻で被災したとしても火災保険で補償してもらえます。

また、海がない埼玉県では津波の心配はありませんが、河川の氾濫は心配です。

私の自宅は、河川から何キロも離れているので水害に遭う可能性がかなり低いと思うのですが、県内では、最近台風による大雨の度に腰までつかってしまうほど浸水してしまう駅もあります。

さらに、同じ埼玉県内にある私の実家でも、昨年大いに肝を冷やす事態が起こりました。

300メートルほど実家から300メートルほど離れたところに元荒川が流れていて、今まで氾濫の危険があったことは一度もなかったのですが、2019年の大型台風に見舞われて川の水が溢れてしまい、実家の庭に数センチ水が溜まるほど押し寄せたそうです。

ニュースでは実家の市内で警報が出たとは報じられていなかったので、後で聞くまで知らなかったのですが…。

 

このように、ニュースでは報じられていないものの、少なからず被害にあった人や、あわや浸水かと肝を冷やした人は想像以上に多かったと思われます。

自然災害については、今までの常識が通じなくなっているとよく言われるようになっていますが、身近な例でもあらためて実感しました。

 

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まとめ  - 火災保険、地震保険の必要性をあらためて考えよう

上で述べた通り、災害と完全に無縁でいられると言いきれる人はいないでしょう。

どうしても避けようがない場合もあるので、そのような時は最終的にお金でカバーできるようにするしかありません。つまり、保険によりカバーすることを考えるのが現実的な方法です。


火災や地震などで被災した場合の物質的、精神的なダメージは計り知れませんが、そのような状況でお金の面だけでも安心を得たいものです。

そんな時、火災保険や地震保険は心強い支えになってくれます。

 

なお、私は中小企業診断士として、中小企業庁の刊行物をみる機会が多いのですが、中小企業白書でも企業のリスクに備える具体的なソリューションとして、保険の活用が挙げられています。

 参考:2019年年度版 中小企業診断士白書


個人の場合も、予期できない災害による被災から、通常を取り戻すのにお金が必要である点は全く同じです。

老後の安心を、保険への加入により得ることも考えるとよいでしょう。

 

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保険は一般の人にはなかなか正確に理解することが難しい面はありますが、まずは自分なりに情報を集めて理解を深めるように努めることをおすすめします。

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