【2020年版】おすすめの資産運用の方法とは?初心者でもわかる資産づくりの基本

長い人生で常についてまわるのは、やはりお金の悩み。
低金利、低成長が続く日本において、以下のような思いや不安を抱える人も多いでしょう。

「銀行に預けておいても全然利息がつかない…。少しでも有利な資産運用の方法はないかな…」
「資産運用をどのように始めればよいのだろう?自分は初心者で全然分からない…」
「資産運用にはどんな種類のものあるのだろう?」

 

特に長い老後に向けては、資産運用の失敗は何としても避けたいものです。

そこで今回、FPとしておすすめしたい基本的な資産運用の方法や種類、考え方を紹介したいと思います。

人生100年時代の今、資産形成はなぜ重要なのか

資産形成が重要な理由 - それは「人の寿命が長くなれば、お金の寿命も長くする必要があるから」です。

老後が長くなるのなら、他のライフステージでも見直しが必要になるのも当然ですよね。

その分働く期間も長くしたり、資産運用もより長期的な視点で取り組むといった姿勢が必要となります。

言ってみれば、お金と心の両面でゆとりある老後を送るために、資産づくりの重要性が高まっているのです。

老後生活のための資産を考えることは、人生100年時代における長生きリスクへの備えとも言えます。

昨年話題になった「老後2000年問題」も、多くの人にこうした気付きを与えるきっかけになったのであれば、大いに意味のあることだったのではないかと思います。

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資産運用にはどのような方法があるのか - 収益性、流動性、安全性の3点から考えよう

資産運用にはどのような方法があるのか - 収益性、流動性、安全性の3点から考えよう

では、次に実際の資産運用や金融商品、投資先を検討していきましょう。

それぞれ、以下の3点について考える必要があります。

  • 収益性(利益を上げること)
  • 流動性(必要な時にすぐに手元に戻せること)
  • 安全性(元本割れで損失が発生しないこと)

 

まず最初に言っておくと、上記の収益性、流動性、安全性の3つすべてを完全に満たす商品はありません。

したがって、自分でどのポイントを重視するか、リスクをどの程度許容できるかを考慮して、金融商品・資産運用方法を決定する必要があるのです。

以下に、上記3点を考慮しつつ、資産運用の代表的な方法について紹介していきます。

 

①定期預金

定期預金は一定の期間を定めておく預金で、普通預金よりも高い金利が設定されています。積立定期預金もあります。

銀行での資産運用、金融商品といえばこの定期預金を思い浮かべる人も多いでしょう。

メリット

  • 普通預金よりも高い利率が期待できる
  • 安全性が高い(元本割れの心配がない)
  • 金融機関への信用を高めることができる(特に法人や個人事業主の場合)

デメリット

  • 現在は利率が非常に低いため、高い収益性は期待できない

 

②個人向け国債

メリット

  • 安全性が非常に高い
  • 銀行預金よりも運用利回りが高いことが多い
  • 一定期間経過後は中途換金も可能(ただし、所定の金額が差し引かれる)

デメリット

  • 高い収益性は期待できない
  • 発行から1年経過まで原則として中途換金できない

 

③投資信託

投資信託とは、複数の人が投資した資金を集めて、運用会社が国内外の株式や債券等に分散投資して運用するものです。利益はそれぞれの投資家に分配される金融商品となっています。

メリット

  • 株式や債券などの個別銘柄を選ぶ手間なく、分散投資が可能
  • 商品により、高い収益が期待できる
  • さまざまな特徴の商品があり、自分に合ったものを選択できる

 

デメリット

  • 分散投資によってある程度緩和できるものの、元本割れや大きな損失が発生するリスクがある

 

④株式投資

企業が発行した株への投資で、配当金や売却益をねらう投資です。
投資と言えば、この株式投資を思い起こす人も多いでしょう。

メリット

  • 銘柄により、高い収益が期待できる
  • 特にインフレに強い

 

デメリット

  • 個別に銘柄を選ぶ必要がある
  • 元本割れや大きな損失が発生するリスクがある

 

⑤不動産投資

不動産投資では、マンションやアパート、ビルなどを購入することで収益をねらいます。
おもに、売却益と運用益の2つが収益の柱となります。

メリット

  • 物件によっては、高い収益が期待できる

 

デメリット

  • 物件の選定が難しい
  • ある程度まとまった資金が必要となる
  • 需要減や経年劣化による資産価値低下、経費発生などで、大きな損失が発生する可能性がある。

 

⑥変額保険

資産運用による利益と、万一の場合の保障の両の機能をもつ保険です。

メリット

  • 運用成果次第で、収益が期待できる
  • 万一の場合の保障も準備ができる
  • 一定の基本額(最低の基本額)は保障されている場合が多い

 

デメリット

  • 通常、元本割れのリスクがある
  • 保険としての事務手数料が発生するため、資産効率に影響が出る
  • 資産運用のみを志向する人には適さない

 

各運用方法、金融商品の特性から考えてみる

上で述べた通り、各資産運用方法や金融商品ごとに、安全性、流動性、収益性の面でそれぞれ特徴があります。

定期預金個人向け国債は安全性、流動性重視で、完全に資産を守るための運用となります。

国債10年物の利率でも0.1%に遠く及ばない状況が何年も続いており、残念ながら、現在の利率では殖やすと言えるほどの収益は全く期待できません。

 

投資信託株式は、商品や銘柄選定によっては収益をねらえる一方、いかにリスクを抑えるかがポイントとなります。

株式は取得時期を分けたり、複数銘柄を購入したりすることでリスクを抑える方法があります。いわゆる購入タイミングと銘柄の分散投資です。

投資信託では、もともと複数銘柄や金融商品を組み合わせたものであるため、その分価格変動リスクの緩和が期待できます。

 

不動産投資は、専門的な情報や知識、まとまった資金が必要となることが一般的であり、初心者にはおすすめできません。
自身で十分理解したうえで取り組める自信とリスクを引き受ける覚悟がなければ、選択肢として考えるのは厳しいでしょう。

 

変額保険は保障も兼ね備えたユニークな金融商品といえます。もともと生命保険は長期の契約期間を前提としているため、長期分散投資の手法に適している面があります。実績や商品特性をみながら、万一の保障も備えたい場合には検討してみてもよいでしょう。

 

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資産形成にまわすのは「殖やすお金」

資産形成にまわすのは「殖やすお金」

資産形成のためにおすすめの考え方としては、自分のお金を「使うためのお金」、「貯めるお金」、「殖やすお金」に分けることです。

「使うためのお金」とは、日常生活のために必要となるお金です。食費、光熱費、家賃・住宅費用などです。

「貯めるお金」は、将来の使い道を決めているお金のこと。具体的には、子供の進学費用、住宅購入、自動車購入などためのお金です。

そして、「殖やすお金」は、言ってみれば余裕資金のこと。当面使い道が決まっていない資金のことで、の「殖やすお金」を資産づくりにまわしていくのです。

 

つまり、「使うためのお金」「貯めるお金」は安全性、流動性を重視、「殖やすお金」は収益性を重視というように色分けして、必要な額を確保しつつ、資産運用を始めることができます。

 

このように考えると、「貯めるお金」として、安全性と流動性を重視する運用は定期預金や個人向け国債が適切な選択肢と言えそうです。

利率が高い時であれば、定期預金や国債を「殖やすお金」の資産運用先とすることもできるのですが、残念ながら現在のような超低金利では殖やすとまではいきません。

一方、ある程度リスクをとりつつ収益性を追求したい場合は、「殖やすお金」として株式や投資信託で運用するのもよいでしょう。

 

「殖やすお金」をつかって資産運用 -資産運用の基本的な考え方

「殖やすお金」をつかって資産運用 -資産運用の基本的な考え方

では、具体的にリスクを抑えつつ、収益性を追求するための資産運用を考えていきます。

そのためにおすすめしたい基本的な考え方は、長期投資」「分散投資」です

「分散投資」はさらに「資産分散」「時間分散」に分けられます。

 

投資先は長期かつグローバルで考える -世界の株式市場は成長している

すっかり無成長、低成長経済に慣れきってしまった感のある日本ですが、世界を見ると驚くほどの成長を続けています。

途中2008年のリーマンショックのような落ち込みも発生しますが、過去50年、100年といったスパンでみれば一貫して成長を続けており、今後も世界経済が成長し続けることは間違いありません。

なお、毎年のように経済成長率の上位国は入れ替わるので、特定の国だけに投資することもリスクがあります。

そこで、おすすめしたいのが、投資先をグローバルに考えることです。つまり、長期的かつ色々な国・地域への分散投資を考えるのです。

これが長期投資であり、分散投資ということになります。

さらに積立投資を行うことで、時間分散も可能です。これは、例えば金融商品の高値つかみを避け、取得価格を平準化するとにもなるのです。

時間分散の手法としては、「ドルコスト平均法」が有名ですね。

 

このように、長期・分散による効果で、できるだけリスクを下げつつ、収益を実現できる可能性を高めることができるのです。

 

「殖やすお金」を運用する前におさえておきたいポイント 

「殖やすお金」を運用するにあたっては、以下の3点も念頭に置いておきましょう。

 

  • インフレにも備える必要がある

一般的に、株式はインフレに強いと言われています。というのも、インフレが起きるときは需要が供給を上回っている時であり、企業の収益が上昇する傾向があります。それを反映して、株価も上がるというわけです。

なかなかインフレターゲット2%も達成できない現状では、インフレ発生をイメージしにくい状況ではありますが、株式や株式を組み入れた投資信託、変額保険はインフレ対策として有効と言う点は覚えておきましょう。

 

  • 高い利率で時間をかけてお金に働いてもらう

高い利率で、できるだけ複利で長期間運用するのが、収益を上げる大きなポイントです。いわば、お金に働いてもらうのです。

 

  • 成長が期待できるところに投資する

先に述べた通り、常に成長する国を特定するのは難しいのですが、グローバルに分散投資することで成長を運用成果に反映することができます。

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どれも確かに納得できる点だと思いますが、問題なのは100%正確に見通すことは不可能ということです。
言ってみれば、未来を正確に予想することができないのと同じです。

ここで大切なのは、「上記の点を実現する可能性をできるだけ大きくすること」と理解してください。

 

資産運用する際に気を付けておきたいこと

特に老後資金の準備で、すでに述べた点と反対の行動をとってしまうことです。

  • 短期的な利益を狙いにいかないこと
  • 一点に集中した投資は行わないこと

 

大きく儲かる可能性もありますが、その逆もあり得ます。老後のための資金で、大きな損失を出してしまったら取り返しがつかない事態にもなりかねません。経済的な痛手はもちろんですが、後悔や自責の念で、心安らぐ豊かな老後を送ることが難しくなってしまいます。

 

個人的におすすめしたい資産運用

個人的におすすめしたい資産運用

個人的におすすめなのは、なるべく早いうちから少額でもよいので毎月の積立投資を行うことです。

1万円の積立投資でもよいでしょう。長期間にわたるほど、その効果を実感できる可能性が高くなります。

 

積立投資の手法の一つであるドルコスト平均法に対しては、その効果を疑問視したり、批判したりする声もありますが、個人的にはおすすめしたい方法です。

ドルコスト平均法は、定期的に一定額で金融商品を買い付ける手法で、価格が高い時には少ない口数、価格が低い時には多めの口数を購入することになり、トータルの平均単価を下げることができます。

ドルコスト平均法への批判で代表的なものは
「価格が安い時に一気に買いを入れたり、高い時に一気に売ったりすることできない。つまり、儲かるタイミングをとらえることができない」
というものですが、的外れな意見と言わざるを得ません。

そもそも、「今は安い時期」とは「これから価格が上がる」と同じ意味で、「今が高い時期」は「これから価格が下がるか」という意味になりますが、これからの価格の動きが分かれば誰も苦労しませんよね。(苦笑)

 

普段の仕事や生活で気にかけなければいけないことが山ほどある一般の人は、資産運用に常時細心の注意を払うことが困難です。

その意味で、価格変動に一喜一憂しないですむドルコスト平均法は合理的な方法と言えます。

 

私の実施している資産運用の一つを紹介します

私の例でいうと、自社が所属するグローバルグループの株を毎月5万円で定額購入しています。
まさにドルコスト平均法による買い付けです。

実は、会社が個人が拠出する額の10%を補助(10%を上乗せ購入)してくれる社内制度があるので、実際には毎月5万5千円の積立投資をしているのと同じになります。

購入するタイミングですでに10%の運用益が出ていることになる訳で、このようにお得な金融商品、一般にはありませんよね。本当にありがたいと思っています。(笑)

たまたま勤務先が世界中に事業を展開するグローバル企業なので、ある意味社内持ち株制度がそのままグローバル投資になっている格好です。

長期積立の効果を得るためには、長年勤める必要がありますし、もちろん値動きはあるので100%儲かるとの保証はありません。最終的な結果は自己責任であるときちんと理解しています。

長期積立分散投資が実現できているので、ある程度リスクを抑えつつ、収益を期待できるようになっています。

すでに始めてから10年以上継続しており、先日確認したら、トータルの購入金額から30%ほど増えていました。実際に私が拠出した額は購入金額より10%少ないので、実際にはさらに運用効率がよかったことになります。

 

まとめ – 自分に合った納得できる資産運用の方法を選ぼう

まとめ - 自分に合った納得できる資産運用の方法を選ぼう

身も蓋もない言い方になってしまいますが、資産運用の方法を最終的に判断し、運用成果(結果)を受け入れる責任はあなた自身です。

リスクのある金融商品は販売元がきちんと顧客に説明することになっており、それを踏まえて、あなた自身が購入や契約を最終決定しなければいけません。

たとえ資産運用の結果が望ましいものにならなかったとしても、他人のせいにしてはいけません。

自分で納得できるだけの情報を集め、できるだけリスクを下げつつ成果を目指す運用方法を選ぶ必要があるのです。

このサイトでは、そのような考え方を身に付けてほしいと思って運営しています。

ぜひ、あなた自身の情報感度や判断力を磨いて、自分に最適だと納得できる資産運用の方法を選んでください。

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